ゲーム本編の魅力は以前の記事で紹介したのだけど、このゲームではアメリカの実在の観光スポットがいたるところに登場する。(まぁ、もちろん荒廃しているのだが)
前作の舞台はユタ州からコロラド州あたりだったが、あまりにも荒廃し過ぎていて、現代の形跡を見つけるのが難しかった。
パイクスピークのレンジライダースの像とか、デンバーの街並みは辛うじてわずかに残ってたけど…
しかし、今作の舞台はネバダ州からカリフォルニア州。特にサンフランシスコはかなり建造物が残っている。
私は新婚旅行でベガスに行ったことがあるのだけど、本当はカリフォルニアにも行きたかったのだ。行きた過ぎて観光スポットをずっと調べていたのだけど、まさかゲームの世界で訪れることになるとは思わなかったよね。このゲームは、攻略サイトなんて見ずに、観光案内地図を見ながらプレイすべきゲームなんだ。観光スポットを巡っていけば、自ずと収集アイテムも集まるようになっている。
全ては紹介しきれないけど、歩き回って(飛び回って)見つけた場所を紹介しよう。
目次
サンフランシスコ(San Francisco)
サンフランシスコといえば、西海岸の巨大なダウンタウン。有名な建造物もたくさんある。
上空からぱっと見ただけでも、「トランスアメリカピラミッド」や「ストロタワー」が見える。
ゴールデン・ゲート・ブリッジ(Golden Gate Bridge)
サンフランシスコの観光名所である巨大な橋。、自殺の名所でもあり、『The Bridge』という自殺のドキュメンタリー映画の舞台にもなっている。
109km/hの風(風速約30m)に耐える設計をされており、2008年までに3度しか利用停止されていない。カリフォルニアは地震が多いため、耐震設計もしっかりされているが、機械の軍勢と1000年の月日の前ではどうにもならなかったようだ。
ちなみにゴールデン・ゲート・ブリッジは日本の瀬戸大橋と姉妹橋提携を結んでいる。
てっぺんには、おっかない機械獣がいます…。
トランスアメリカ・ピラミッド (Transamerica Pyramid)
不思議な形のビル。いかにも商業施設が入っていそうだけど、実際はただのオフィスビル。
ゲーム内では、見事なまでに悪役のピラミッド(墓)として登場し、作中の人物からも趣味が悪いと罵られるのだが、実際建設当時も評判は悪かったらしい。
ユニオンスクエア(Union Square)
サンフランシスコのショッピングエリアの中心、ユニオンスクエア。高さ30mを越えるはずの記念碑は大半が水に沈んでいる。実際にはこんなに近くで記念碑は見れない。
後ろに見える建物は三ツ星ホテルのウェスティン・セントフランシス・サンフランシスコのようにも見えるけど、方角的には違うんだよね。ちょっとデザインの参考にしたのかも。
サンフランシスコ市庁舎(San Francisco City Hall)
市庁舎なのにこのデザインで博物館が併設されて結婚式も挙げられるなんて、日本ではマネできそうにない。
ラスベガスもそうなのだが、逆立ちしても真似できない国としての何かを体感するのが、観光の醍醐味だなぁと思う。
ストロタワー(Sutro Tower)
ツインピークス(Twin Peaks)の上(地上297.8m)に立つ298mの電波塔。現在も1000年後もおすすめのビュースポット。
パレス・オブ・ファイン・アーツ(Palace of Fine Arts)
1915年のパナマ太平洋博覧会のときに作られた建造物。短期的な目的で作られたため、あっという間にぼろぼろになったらしいが、1964年から1974年にかけてきちんと再建されたため、1000年後、水に沈んでも形をとどめている。
映画『ザ・ロック(The Rock)』、『フォレストガンプ(Forrest Gump)』なんかにも出てくる場所なので、日本人でも見たことがある人は多いかも。
カリフォルニア・リージョン・オブ・オナー美術館(Legion of Honor museum)
建物のデザインが本物と少し違うので、ちょっと不安なのだけど、場所的にはリージョン・オブ・オナーしかないかな、という感じ。
ロダンの「考える人」とかがそこらへんに転がってたら確信が持てるのだけど。ちなみに「考える人」は日本であれば西洋美術館で無料で見れる。
ゲーム内では離島になっているけど、2022年3月現在はまだサンフランシスコと陸続きの場所にある。
ロンバード・ストリート(Lombard Street)
カリフォルニアの有名なヘアピンカーブ坂道。見た目は綺麗だけど、坂道を登攀する目的ならもうちっとやり方があったのでは?という感じである。
観光で行くには良いが住みたくはない。1000年後は赤レンガも川底に沈み、綺麗な小川になっている。もともと道だったから車がたくさん沈んでいるんだね。
コイトタワー(Coit tower)
ツインピークスと並ぶサンフランシスコの展望スポット。夕焼けの名所。
フェリービルディング(Ferry Building)
19世紀に作られたフェリーターミナル。オシャレなフード&ショッピングモールも1000年後は完全に水没している。あたりの海岸線に並ぶPierも軒並み沈んでいるため、空から眺めたり、海に潜ってみても面白い。
海に潜ると、PORT OF SAN FRANSISCOの文字が見れる。
アルカトラズ島(Alcatraz Island)
ザ・ロック。ペリカンの島。米墨戦争やゴールドラッシュ、南北戦争、大恐慌から禁酒法時代まで、アメリカ大陸の歴史を見てきた島。軍事要塞だった時代もあるが、100年以上監獄として機能したことが有名だ。ゲーム内では島ごと完全に沈んでいる。
ゲームのマップ上には表示されておらず、目印もないが、カリフォルニアの地図を知っていれば誰だって探しに行くはず。
たぶん、これはウォーター・タワーだろう。
奥には灯台も見える。
イエルバ・ブエナ島(Yerba Buena Island)
サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジの中間地点にあるイエルバ・ブエナ島。
スペイン語で「良いハーブ」の意味なので、何か植物が有名なのかと思い調べてみた。
もともとこの島、18世紀のスペイン探検家の海図にはIsla de Alcatraces、つまりペリカンの島と記されていた。その後にイギリス海軍の将校兼探検家が、その名をザ・ロック、つまりアルカトラズ島にうつしたらしい。現在のアルカトラズも、イエルバ・ブエナもきっとペリカンがたくさんいたのだろう。で、名前のなくなった本島には、スペイン初期の入植者がもともと付けていたla Ysla de la Yerba Buena、つまり良いハーブの島という名を与えたようだ。ちなみに良いハーブというのは香りのよい薬草全般に使える名詞で、ここでは島の在来植物、スペアミントのような香りのClinopodium douglasiiを指していたらしい。
ミッションドロレス教会(Mission San Francisco de Asís)
ゲーム内には、教会と思われる建造物が多数存在する。ツインピークスの東方にあるこの建造物は位置関係と、建物の形状的にMission San Francisco de Asísが一番近い。とはいえ、建物の配置やデザインが似ているようで違う。まぁ、参考にした、といったところだろうか。
18世紀に建てられたもので、現存するサンフランシスコの教会では最も古いらしい。
グレース大聖堂(Grace Cathedral)
ここも、Mission San Francisco de Asís同様、位置と建物の形状は似ているが、建物の向きやデザイン、周囲の建造物が一致しない。位置的には聖ピーター&ポール教会(Saints Peter and Paul Church)の方が近いのだけど、屋根の形が特徴的なのでグレース大聖堂ということにした。
19世紀に小さい教会として建てられたものがサンフランシスコ地震の火災で崩壊して、20世紀に場所を移し、規模も大きくして立て直したもの。
ルーテル教会(St Mark's Lutheran Church)
これもね、結構似ている、というレベル。他にも似ている建物はあると言えばあるけど、正面の階段のデザインが似ているのでルーテル教会ということにしておく。
1000年という月日とアメリカ西海岸
このゲームの舞台は、1000年後のアメリカ西海岸だ。
前作の舞台はユタ州からコロラド州だったが、前作制作時から、この荒廃した西海岸というイメージはあったのではないかと思う。
アメリカ西海岸は、日本同様、地震の多発する地域だ。そのためか、フィクションの世界でも割と崩壊することが多い。
翻って、そうした地域だからこそ、1000年後でも残りうる建造物が建てられているというイメージも持ちやすいと思う。
サンフランシスコという街に関しては、映画『ベイマックス(Big Hero 6)』も面白い。映画の舞台は、未来の都市サンフランソウキョウという、サンフランシスコの街並みに東京のエッセンスを加えたような街だ。本作とは違った未来のイメージを観ることができる。
さいごに
全部紹介しようとするときりがないのだが、気が向いたら、ゲーム内のスポットは適宜追加していこうと思う。
このゲームではフォトモードも充実しているので、Google Mapや観光地図と比較しながら写真を撮って回ってみるのがおすすめだ。
フォトモードの使い方に関しては別の記事で紹介している。
ゲーム内でのラスベガスの歴史については以下の記事。