新年最初の記事なので、普段背負っているリュックの重さを量ってみようと思う。
様々なリュックをその中身(主に書物)の重量で破壊してきた私が、中身を紹介しつつ、頑丈なバックカントリー用ザックを便利に使うコツを紹介していこうと思うよ。
昨年一年を振り返ってみても、ちょっとずつ、携行品が増えているような気がするよね。煩悩を背負っていくには良いリュックが必須。
目次
基本の荷物
さて、さっそく中身。普段、家族と出かけるときも、友達と会う時も、一人のお出かけも、仕事に行くときも、これが荷物の基本形。
ザックレインカバー
トラベラーズノート(手帳)
筆箱
水筒(500ml)
モバイルバッテリー
ポケットティッシュ
替えの眼鏡
手鏡
応急キット
携帯ハブラシ
吸水タオル
非常食
マグライト
ヘッドライト
パラコード
pomeraDM200
情報カード
付箋
デジタルオーディオプレイヤー
一眼レフ(Nikon D850 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G)
カメラ予備バッテリー
ミニ三脚(Leofoto MT-03+LH-25)
ポータブルSSD(2TB)
防水バッグ(15L)
書籍2冊
計:8.365kg(ザック含む)
解説
カバンの中身に解説ってのもなんなんだけど…
これが1492gなんだよね。つまり、カメラを除けば、なんと6873gしかないんだ。
レインカバーは必須だよ。中には本が入ってるんだぞ。バイクに乗ることもあるからこれは外せない。あと、傘さすのが下手なんだ。相合傘した女の子ぬらすどころじゃない。リュックも足元もいつもずぶぬれ。
替えの眼鏡は別にオシャレのためじゃなくて、緊急用。実際出先で壊したことはないけどね。
吸水タオルは持ってない人多いだろうけど、むしろ持ち歩くことをおすすめしたいね。ポケットにハンカチも入ってるけど、ハンカチはずぶぬれになったらおしまいだからさ。
マグライトにヘッドライトはどちらか一つでもいいんだけど、使いたいときに電池切れは困るし、山登りに行ったときに最も忘れたくない装備の一つ、かつ過去に何度か忘れたことがあるので常に入れておくようになった。
パラコードってのは頑丈なヒモ。2m弱を3本持ってる。靴紐の代わりにもなるし、バイクのシートに荷物を固定したりするのに使える。
ポータブルSSDは出先で写真データなんかが必要になったとき用。一度外出中に家が水没したから、データの物理的クラウドバックアップも兼ねてる。
書籍2冊と言ってもせいぜいが500g程度だよ。BOOKOFFに行けばハードカバー10冊くらいは買うし、娘と図書館行けば20冊くらい賃りてくることあるから、こんなの誤差の範囲でしょ。
ちなみに150ページ程度のハードカバーは20冊でだいたい6kgくらいだね。上記装備に20冊の本を加えても、15kg程度なので背負うことは普通に可能だけど、リュックによっては壊れるね。
防水バッグは上記の荷物をザックの中ですべて入れて置ける完全防水の袋。レインカバーと合わせて使えば土砂降りの中をバイクで走っても中身が濡れることがない。
カバンに大量の書物を入れる方法
カバンに大量の書物を入れるときは、重量の問題だけでなく、書物自体を傷めない工夫が必要だね。
基本的に本は平積みして持ち運ぶぶんには問題ないのだけど、縦に10冊、その上にまた縦に10冊みたいな入れ方をすると、上に乗せた本が下の本のページの間にめり込んだりして傷めちゃうことがあるよね。
こういう時は、上段と下段、それぞれちゃんと袋に収納してからカバンに入れること。登山用品店なんかで売ってる防水バッグが便利だよ。
自分の本はもちろん、図書館の本は大切に扱おう。
応急キットの中身について
絆創膏くらい持ち歩いている人は多いと思うけど、登山用品店に売ってる応急キットは簡易裁縫道具なんかも入ってるので意外に便利。
ただ、最初から入ってる絆創膏はしょぼかったり、化膿止めや痛み止めの薬なんかは入っていないので交換、追加はした方がいい。裁縫用の糸なんかもよく使う色に交換しておかないと本当の応急処置になってしまうので自分なりのカスタマイズをしておくと素敵だね。
山やキャンプに行くとき
さて、ここからは登山やキャンプ用装備だね。
ストック
コフェル(600ml)
バーナー
燃料
ザックレインカバー
トラベラーズノート(手帳)
水筒(500ml)
水筒(サーモス山専ボトル900ml)
モバイルバッテリー
ポケットティッシュ
替えの眼鏡
手鏡
応急キット
携帯ハブラシ
吸水タオル
携行食(非常食)
マグライト
ヘッドライト
パラコード
ICレコーダー
一眼レフ(Nikon D850 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G)
カメラ予備バッテリー
ミニ三脚(Leofoto MT-03+LH-25)
ポータブルSSD(2TB)
防水バッグ(15L)
書籍1冊
補助ロープ8mm 20m
スリング
細引き5mm 1.5m×2
細引き3mm 5m×2
細引き3mm 1m×2
ペグ12本
カラビナ×2
シルバコンパス
ツェルト(ツェルト2ロング)
グランドシート
寝袋
エアマット
計:12.4kg(ザック含む)
解説
ストックと水筒(500ml)、補助ロープ、一眼レフ、カラビナ以外はすべてザックに収納して、まだ少し余裕がある状態だね。12.4kg。
最低気温が5℃くらいなら、朝に家を出て、低山を越えてキャンプ、カップ麺なんか食べながら次の日の朝までもつ装備だよ。
最低気温マイナス2℃くらいまでなら工夫すれば寝れなくもないけど、かなり辛い。基本は最低気温10℃以上の宿泊が前提だし、おいしいものを食べようというつもりもない。
何らかの目的のために山で夜を明かす、そんな装備だね。低山で夜景や日の出なんかを撮影して帰ってこようくらいの感じかな。
ツェルトの設営について
ちなみにツェルト(携帯テント)は自立しないので、この装備だとストック、細引き3mm 5m×2、1m×2、ペグ12本で設営する感じ。グランドシートは天気が良くても使った方がいい。
林間なら補助ロープで木にロープを張って、細引き5mm 1.5m×2で設営した方が地面が緩くてもしっかり張れるし、そのまま朝に乾燥作業もできるので個人的にはこっちの方が好き。
でも、それができないならこのロープやカラビナの構成はかなり中途半端かな。登山というよりキャンプ用のロープ扱いだけど、それなら8mmの補助ロープじゃなくて、6mmの細引き10mでもいいかなぁなんて思ったりしてる。
まぁ正直言うと、単純に手ごろなロープを持っていないだけ。
寝具について
ここに載せている寝袋はISUKAのDown Plus Tyrol。10年以上使っている旧タイプの製品。基本的に夏用シュラフだと思う。
エアマットは120cmくらいしかない小型のものだけど、背中から腰が冷えなければ、足はザックとかに乗せて寝れるのでこんな感じ。
あくまで連泊しない、雨が降らない想定の装備なので、心配ならシュラフカバーがあるといいかも。羽毛は濡れたら雑巾だよ。
気温と天候次第で、マット、シュラフ、シュラフカバーの組み合わせを考える感じだけど、よほど知っている場所と時期じゃない限り、寝具は最善を尽くすようにしてる。
普段から重い荷を背負ってる人間なので、登山でいきなり軽量化する趣味はないね。
水分と食事について
サーモス山専ボトル900mlには沸騰した水を入れていく。半日くらいならカップラーメンを作れる温度を保ってくれる。
水筒(500ml)には夏でもホットコーヒーを入れていくことが多いけど、本当は水の方がいいのかな。
上の装備の中には食べるものを入れていないけど、カップラーメンとインスタントコーヒー二人分くらい作れるので、給水の目途がたったら食事とるみたいな感じが理想。
真夏の暑い日なんかは、低山でも+500mlのペットボトルの水を持っていくことが多い。
携行食(非常食)について
疲れているとき、あるいは精神的に参ってるときに固形物を食べるのは経験上しんどいので、氷点下にならないならinゼリー系飲料をだいたい持ち歩いてる。あとポケットに羊かんとか氷砂糖、甘いスティックコーヒーを入れておいてお湯と一緒に飲む。チョコは溶けたときに大惨事になることがある。個人的にはハムが好き。
こどもと登るときはお菓子をポケットにたくさん入れておくと、無理せず途中でおやつ休憩させられるので便利。
ICレコーダーについて
私が使ってるのはFMチューナー付きICレコーダーで、ワイドFM対応。
そもそもがレコーダーなので、好きな音楽も入れておける。
普段は使わないけど、風が強くて寝れない夜のテント内とか、ちょっと精神的に危ない時は好きな音楽と甘いものが効果大。
登山キャンプ装備になってリストから消えたもの
pomeraDM200、情報カード、デジタルオーディオプレイヤーがリストから消えたよね。
デジタルオーディオプレイヤーはICレコーダーで代替してるというのもあるけど、個人的には登山やキャンプは数少ない音楽がいらない時間だと思うんだよね。そもそも環境音が良く聞こえないというのは結構危ないからね。
普段装備と登山の装備の比較で見えてくるもの
本当は、山やキャンプの装備を、普段から持ち歩きたいんじゃないかと思うんだ。
1ヶ月以上キャンプ生活や離島生活が続いても特別違和感がないし、家に帰っても場所に対して安心感を抱かないのもたぶんそういうことなんだろうなーって。
山登り(日帰り軽量装備)
ストック
ザックレインカバー
トラベラーズノート(手帳)
水筒(サーモス山専ボトル900ml)
モバイルバッテリー
ポケットティッシュ
替えの眼鏡
手鏡
応急キット
吸水タオル
携行食(非常食)
マグライト
ヘッドライト
パラコード
ICレコーダー
防水バッグ(15L)
シルバコンパス
ツェルト(ツェルト2ロング)
グランドシート
細引き5m×2
細引き1m×2
解説
おまけ。
スリーシーズンの日帰り登山用。
どうにかこうにかその日に帰るぜ、という装備。
ツェルトくらいはなんとか立てられるけど、立てたり被ったりしている時点でそれはほぼ遭難だよね。
食事に関しても基本は売店や買い食い。やったとしても水筒の中の熱湯だけでカップ麺やインスタント食品を作るだけ。
山を下り、街を歩き、帰らない
カバンの中身というのは、その人の思考の方向性みたいなものがよく表れると思う。
思考の方向性というのは、つまるところ今までの経験の積み重ねで、私の場合は家を出たっきり、自分の意志とは関係なく帰れなくなった経験が人より多いのではないかと思うのだ。
あとは、誰かに突然呼び出されたときに、ためらわずに駆けつけたいってのがある。
手ぶらで出かけられる人にも憧れるけど、たぶん自分には無理なんだろうな、と思う。
手ぶらなら、雨に降られてずぶ濡れになってもへっちゃらだけど、きちんと装備を整えてれば傘をささずに走ることもできる。
電車がなくなって、家に帰れなくなって、寝る場所がなくても大丈夫。失敗しても、大丈夫。
書物を満載しても壊れないリュック【Mammut Nirvana Pro S 30L】
結局、中身が重くなった場合に壊れるのは、ショルダーベルトの付け根と、チャックだ。
前者は重みに耐えきれずちぎれ、後者は無理やり詰め込まれた体積を包みきれずにバカになってしまう。
このあたりの部品が頑丈に作られているとなると、結局本格的なアウトドア用品になる。
また地味だけど、チャックの素材が金属だと、長期間使用していると錆びることがある。このあたりの素材も大切だ。
私が使用しているのはMammut Nirvana Pro S 30Lだ。バックカントリーモデルだね。
マムートというのは、登山などのアウトドアをやる人なら知っている人も多いと思う。
関税の関係で他のメーカより少し高価なのだけど、とにかく作りが良くて頑丈。長く使えるなら元は取れるのだ。
実は、現在使っているザック(登山的にはリュックのことをザックと呼ぶ)は2代目マムートザックで、初代は高校1年生から10年以上、毎日のように使用していた。
さすがに底がすり減ってきて、チャックの動きが少し悪くなってきたので、4年ほど前に買い替えたのだ。
さて、さっそく外観なんだけど、この形状を見て一般的な登山をする人は違和感を覚えると思う。このザック、登山用ではなくバックカントリー用だからね。整備されていない雪山に登ってスキーやスノボーをするためのものなので、私も本来の使い方が分からないものが多かったりする。これはゴーグルなんかを入れる大きめのポケットで中が起毛になっているため、とっさにカメラレンズやキズを付けたくない小物を入れるのに非常に便利。ここはスコップとかプローブを入れるとこだけど、実際スコップを入れたり、大きめなポケットとしてとっさに取り出したい雨具や本、書類なんかを入れている。
メインの収納は30L。ジッパー付きのポケットとサイドのポケットがあるので、トランシーバーなんかをさしておけるけど、普段は筆箱が収納されている。万年筆が底にぶつからないのでとても良い。
また、普段使いには雨蓋がない方が使いやすいよね。あと、ご覧の通り、空っぽなのに自立してる。これは背面にワイヤーが入っているから。その分ザックの自重は重くなるんだけど、中身が重くなっても背負子のように安定するので、中身が重くなる場合は適当にパッキングしても背負いやすいんだよね。
背面アクセスもなかったらないでいいんだけど、やっぱり便利。ハイドレーションシステムは個人的には使わないから、ここも薄手の収納スペース。
本来はスキー板を取り付ける場所なんだけど、スキー板なんて持っていないので三脚を取り付けてみた。普段は全く使用しない。一度だけ、自力で降りられなくなった娘のスキー板を取り付けて、娘を抱っこしてゲレンデを滑り降りてきたことはある。
スキー板取付上部の収納スペース。普段はライトや手鏡などを収納。
スキー板取付下部は輪っかの大きさを調整できるのだけど、まぁ使わない。
ウエストハーネスは取り外し可能。ポケットはレンズキャップや携帯食料入れに。カラビナもかけておける。
寝袋が固定されているのが、本来スノーボードを固定する場所。使ったことない。斧が取り付けられているところはピッケルをひっくり返して固定する場所。この斧みたいな取り付け方だと滑り落ちるからマネしちゃだめ。ピッケルは使わないけど、ストックや三脚の固定に使える。
アウトドア系のザックには基本ついているショルダーハーネスのロードリフトストラップ(初めて名前知ったよ)。背負いやすさを調整するのはもちろんなのだけど、これってハーネスへの負担も分散してるんじゃないかしら。とにかく30Lめいいっぱい書物をぶち込んでもハーネスが根元から吹き飛ぶことはない安心感。
良いところ
アウトドア用で30Lくらいだと、軽量化のためか生地が薄くなってたり、ウエストのハーネスが細かったりと、見た目が頼りないモデルが結構多いんだよね。
でもこのモデルは420Dナイロンで、見た目の安心感がある。ウエストハーネスも50Lクラスと同じような太さなので、重い荷物を背負っても楽。
チャックも金属製ではなさそうなので、放っておいたら錆びた、なんてこともなさそう。
サイドのベルトで全体の薄さも調整できるので、中身が少ない時はコンパクトにすることもできるよ。
ちょっと残念なところ
バックカントリー用ということで、外身にはギアを装着する前提なのかな。サイドポケットとか、拡張用のループなんかがほとんどない。雨蓋がない分、底にはマットなんかを固定できるといいんだけど、そういうことは自分で工夫して拡張していかないといけない。
さいごに
新年早々、重量的にもネタ的にも文字数的にも重い記事になったけど、今年も重いものを背負って生きていきたいね。
今年もよろしくお願いします。