毎度のことだが、この記事の本質はチャーシューを作ることではない。豚肉をチャーシューに加工すると、どのような重量的変化をするということにある。
さて、チャーシューと一言で言っても、その調理法や使用する部位、仕上がりにはかなりのバリエーションが存在する。
我が家では、私自身が肉の脂身があまり好きではないため、肩ロースのブロックを買ってきて、表面の脂身をそぎ落としてから調理している。
また、まとめて作って、冷蔵庫で長期保存してしまうため、仕上がりもそこまでジューシーさは求めていない。
さて、買ってきた肉をチャーシューにしたら、重量はどれくらい変化するのか。
特にこだわったものではないが、レシピも載せておく。
目次
材料
豚肉(肩ロース):2000g程度
塩:適量
A
醤油:1000cc
砂糖:20g
五香粉:適量
花山椒:適量
八角:適量
にんにく:適量
B
ハチミツ:適量
黒胡椒:適量
作り方
2000g程度の肩ロースであれば、6等分程度に切り分けるとちょうどよい大きさになる。(我が家では最初に脂身を取り除いている)
①切り分けた肉をまんべんなくフォークで突き刺し、たっぷり塩を揉みこんで1時間ほど(冷蔵庫から出したばかりなら常温になるまで)放置。
肉は、タコひもで縛るか、面倒であればスーパーの肉コーナーに伸縮性のチャーシュー用ネットが無料でおいてあることがあるので、それを使うとよい。また、肩ロースのブロックであれば、そこまで形が崩れるわけでもないので、縛らなくても大丈夫である。
②この間に、Aの材料をひと煮立ちさせて冷ましておく。表面に浮いた香辛料は冷めたら取り除いてしまってよい。
また、できれば鋳鉄製やステンレス多層構造の冷めにくい鍋に肉を茹でるようの水を温めておく。
③常温になった肉の表面を、まんべんなく焼いていく。このレシピでは、ひと塊350g程度になるため、菜箸で肉を持ち上げるのはしんどい。
焼いている熱くなった肉を手づかみで持てないなら、トングがあると楽。
④焼いた肉は、冷めないうちに熱湯に入れる。
鋳鉄やステンレス多層構造の鍋(我が家はル・クルーゼ22㎝)がない場合は、沸騰しない程度の弱火で1時間半程度、保温性のある鍋なら、火を止めて2時間程度温める。
この手の余熱調理は、外気の温度の影響もあるので、台所が寒いならば、途中で再加熱した方が良いかもしれない。
火の通りに不安があるなら竹串等で刺して確認すればよい。
火は通しすぎると、肉がかたくなってしまう。こればかりはそれぞれの家庭の使用器具や環境に依存してしまうので、加減が分かるまでは各自調整していくしかない。
⑤取り出した肉は水分をふき取って、すぐにAにつける(食材は冷めるときに味が染みる、らしい。あえて比較したことはない)。
目安としては3時間から4時間程度。
使い終わった醤油は、繰り返し使えるし、中華料理などに使うと、とてもおいしい醤油になるので、簡単に濾して保存しておこう。元のボトルに戻しておけばよい。
⑥仕上げに、タコひもをとり、水分をふき取った肉に、たっぷりハチミツ(あるいはマーマレードジャムなど)を塗り、黒胡椒をかけて180度程度に予熱したオーブンで7分程度焼く。
一度冷めたあたりが一番おいしいが、冷蔵庫で3ヶ月程度であれば普通に保存可能。
重さを量ってみよう
脂身を取り除いて、タコひも付きで2151g。
茹で終わったものを3時間ほど醤油ベースの液体に漬けたものが1391g。
出来上がってすぐは、ある程度ジューシーだが、冷蔵庫で保管すると脂質も固まりパサついてしまうので、ラーメンなどに入れるときはスープで温めるとよい。
豚肉を茹でたスープはラーメンのスープに使うと美味しい。
一度スープを冷ますと、表面にラード(豚脂)ができるので、すくって保存するとよい。
2151gからとれたラードは61.1g。
先ほどのスープを濾したものに、中華スープの素とラード、チャーシュー作成に使用した醤油を使ってラーメンを作ると、チャーシューを作った直後にのみ楽しめる美味しいラーメンを作ることができる。
まとめ
2151gの豚肩ロースをチャーシューに加工すると、1391g。約35%がチャーシューとしては消えてしまうことが分かった。
ただし、チャーシューの場合は、ゆで汁をラーメンのスープなどに流用でき、ラードも抽出できるので、うまく調理すれば無駄はなくなる。
ハナマサで豚肩ロースを購入すると、2000gは2000円で購入可能だ。結果として、約1400gのチャーシューを2000円程度で作成できると考えると、100g140円程度で作成できる。スーパーで売られているチャーシューは100g300円から400円で売られていることが多いのでコストパフォーマンスは良い。