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量ってみた

書物の重さを量ってみよう【文庫本・単行本比較編】

書物の計量、記念すべき第1回である。

今回は第1回ということでライトな内容にしようと思う。
ズバリ、文庫本と単行本の違いについて、である。
本好きにとっては今さら説明不要なコトだが、そうでない人のためにざっくり説明しよう。

多くの小説は単行本で刊行され、数年すると文庫化される。
もちろんこれは、売れる見込みがあればのおはなし。(だから学術書はそうそう文庫化されない)
映画とかアニメも人気があればDVD化されることが多いでしょう。きっとそんな感じ。

大きな違いはまず大きさと重さ。
単行本はB6判。ハードカバーが多いので、重くてかたい。
映画やマンガで胸ポケットに入れていたおかげで銃弾が貫通せずに助かるのはこのタイプの本。
たぶん死ぬから試さないこと。

文庫本はA6判。軽いし安い。
そして、あらすじと解説が載っていることが多いので初心者向き。
さらに、著者によっては文庫化するときに若干の加筆修正をすることがあるのだ。

こうやってまとめてみると、文庫本でいいじゃない、となりそうなのだけど、
好きな作家が新作を単行本で出したりすると、まず文庫化を待てないよね。
だから、単行本を買って、文庫化されたら文庫本も買って加筆されてたりするとニヤニヤして、え、こんな人が解説書いてるの?というかあなた人の本の解説ばっかり書いてないで自分の本書いてよ!待ってるんだからサァ!とか思ったりして、何度も繰り返し読むうちに表紙が破れて、本自体がバラバラになって、もう1冊文庫本を買う。で、何千冊という本の山の中から見つけられなくなっちゃったけど、どうしてもまた読みたい!今読みたい!ってなって、電子版も買うよね。もうどこでも読めるじゃん!最高かよ。
というのが本好きの通る道なのである。わかるでしょ?わからない?
たぶんあなたの知り合いの本好きも経験積みだから訊いてみるといいよ。
きっと頬を赤らめながら、「うん、実はわたしも…」って答えてくれると思う。
…なんの話だっけ。

そうだ、重さ量らないと。
今回の計量対象は梨木香歩さんの『家守綺譚』。
『西の魔女が死んだ』は映画化もされてるから知ってる人も多いかもしれない。
並べるとこんな感じ。
どちらも初版だけど、文庫本は表紙が擦り切れてどこかにいっちゃって、そろそろページも抜け落ちそう。買い替えどきかな。
余談だけど、単行本の見返しは神坂雪佳の「白鷺」と「巴の雪」。文庫本の表紙は「雪中竹」なんですよ。「雪中竹」の表紙好きだったんですよね。よし、買おう。後でポチろう。

文庫本は105g
ちなみに厚さ7.0mm。体積105×148×7=108,780mm3

単行本は311.5g
厚さ17.4mm。体積128×188(この本は正確にはB6判ではなく四六判なので)×17.4=418,713.6mm3

同じ本なのに、重さにして約3倍!体積にして約4倍ですよ奥さん!
注:判のサイズは紙のサイズであってハードカバーのサイズではない。つまり、ハードカバーは各辺が2mm~5mmほど大きい。

なるほどね。これはすごいことですよ。おわかりですか。
全世界の蔵書家の皆さん、書店販売員、図書館司書の皆さんはお気づきでしょう。
重さ:体積≒3:4ということはね、例えば同じ大きさのダンボールに文庫本だけをパンパンに詰め込んでしまったとき、単行本だけを詰め込んだときと比べて約1.3倍の重さになってしまうわけですよ。(もちろんページ数とか紙、装丁の作り方によって多少変わるけども)
なんとなく気づいてたけど、文庫本だけ詰め込んだダンボールを持ち上げたときの腰に感じた確かな危機感が今、数値化されたわけです。(まぁ、腰に一抹の不安を抱える方々は小さいダンボール使うとか、本だけじゃなくて衣類も混ぜるとかしましょう。最悪命にかかわるからね)
今回はこの辺で。

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