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レビュー 文房具 量ってみた

万年筆とボールペンの燃費を計測比較してみた

万年筆を普段使いしていると「え?なんで万年筆?」「今どき珍しいねえ」などと言われる。余計なお世話である。
そのたびに「いや、コレ燃費がいいんですよ。ボールペンだとすぐインクなくなっちゃってアハハ」などと答えていたのだが、実際のところ、筆記具の燃費など知るはずがない。バイクじゃないんだからメーターなんかついてないし当然である。
以前の記事にも、“三菱のジェットストリーム0.7を2日で使い切る私でも、万年筆は1週間近くインクが持つ”などと自信たっぷりに書いていたのだが、この記事、思いのほかアクセスが集まるのでだんだん不安になってきた。

これ一本あればイイ。PILOT CUSTOM823 レビュー


ネット検索してみると、だいたい何文字、とか、原稿用紙何枚分、といった記事はヒットするのだが、それは書く文字の大きさや内容に依存するはず。もっと正確なところが知りたい。

量ってみよう!

ということで、定量的に量ってみようじゃないか、と。自分でやるしかねぇじゃねぇか、と。
比べるのはコレだ。左が三菱のジェットストリーム0.7。右がPILOTのCUSTOM823(Fニブ)。
どうやって計測しようかと考えたのだが、燃費というからには正確に距離を測らなければなるまい。

普段よく使っているRHODIA(ロディア)のNo19(A4サイズ)。

横幅が21cm、一枚36行。1行につき5本線を引くと、3780cmの線が引ける。この用紙にインクが尽きるまで線を引けば良いではないか。

試験前に計量。CUSTOM823は満充填で31.1g。ちなみに使用しているインクはPILOTのBB(ブルーブラック)。

ジェットストリーム0.7は0.8g。

実測開始。

~この後、盛大に後悔しました~

計測結果

結果、ジェットストリームは5枚と8行と3本でインク切れ。対してCUSTOM823は同量の線を引いても半分ほどインクが余っている様子。
コレは、19803cm(約200m)に相当する。

ちなみに、線の太さを比較してみると、ほとんど同じくらい。

燃費計算

実際に重さを量ってみると、CUSTOM823は30.1gでちょうど1g使用した模様。CUSTOM823のインク容量は2.1mlなので、“三菱のジェットストリーム0.7を2日で使い切る私でも、万年筆は1週間近くインクが持つ”という私の肌感覚はなんとだいたい正解だったわけだ。いやぁ実は自信あったんだよね。フフフ。

さてさて、燃費にして約200m/1mlということになるのだが。
PILOTのインクが350mlで¥1,650なので、実質約200m/¥4.7だ。

対してジェットストリームは0.6gで0.2g使用したようだ。
約200m/0.2mlで、ml換算だとジェットストリームが万年筆の5倍お得なように見えるが、ジェットストリームの替え芯は¥88だ。
つまり、ジェットストリームのコストは万年筆の約18.7倍。万年筆、めちゃくちゃお得!

長い目で見ると…

とはいえ、万年筆はそれなりにお高い。CUSTOM823は定価で¥33,000。
万年筆の寿命はおおよそ500万文字から600万文字、筆記距離に直すと60~75 kmくらいらしいのだが、仮に75㎞を寿命とすると、おおよそ375mlのインクを使用することになる。まぁだいたいインクボトル1本分だ。
75kmをジェットストリームで書こうとすると、375×88=¥33,000で、なんとCUSTOM823の定価のお値段と一致。なんという偶然。
まぁ、なんだ、好きな方を使えということでよいだろうか。
ちなみに、私が使用しているCUSTOM823はすでにインクボトルを1本飲み干して2本目に突入しているので、寿命通りに壊れる、というわけではないと思うよ。

さいごに

ちなみに、部屋にこもってひたすら紙に線を引いているところところを妻とこどもに見られて、「お父さん、ノイローゼになったんではないか」と真剣に心配されました。
実際に気が狂いそうになったので、マネしない方が良いと思う。言われなくともしないと思うけど。

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