筑波山のための登山アプリが開発されました。
普段から娘と登っている山なので、さっそくダウンロードして登ってきました。
目次
どんなアプリなの?
「Mount Tsukuba」アプリは、登山道整備を行う団体「つくばトレイルガーディアンズ」が中心となり、茨城県DXイノベーション推進プロジェクトの採択事業として、株式会社ARC地域研究センター、筑波⼤学芸術系原研究室、フラー株式会社、つくばトレイルガーディアンズ、株式会社ターバンで構成するコンソーシアムにより開発されています。
主な機能を紹介しましょう。
コースガイドと登山地図
アプリをダウンロードすると、まず地図が表示されます。特に個人情報の登録等もありません。
ただし、後述する機能を利用するには、端末のBluetoothをONにして、位置情報の利用を常に許可、アプリからの通知も許可にする必要があります。
初回起動時に設定を済ましてしまった方が良いでしょう。
拡大表示はこれが限界ですね。でも等高線もしっかり読み取れるし十分でしょう。
筑波山はルート上でGPSが途切れることもないので、位置情報としては十分ですが、方位の確認は別途コンパスを持っておいた方が良いかもしれません。
地図上の番号をタップすると、ルートの紹介があります。コース別難易度は安易に鵜呑みにすべきではないと思いますが、距離と所要時間はコース選択の参考になりますね。
何度も登っているため、あまり期待をしていたわけではないのですが、なんと知らないコースが2つありました。筑波山、奥深いですね。知らないルートにもチャレンジしてみたくなります。
デジタル登山届の作成&提出
これ、すごいですよね。
登山届というのは今まで何度も提出してきましたが、正直筑波山では提出したことがありませんでした。ナメているわけではないのですが。
日本百名山の中で最も標高の低い山とはいえ、山は山なんですよね。
人の多い時期になると、ケガや体調不良で搬送される方を割とよく見かけます。明日は我が身です。
遭難というと、ニュースで報道されたりする派手なものをイメージしがちですが、どれだけ元気でも、自力で帰れなくなったら、それはもう遭難です。
気合と根性で登頂できてしまう部分は否定しませんが、快適に、安全に登って下りてこようとすると、それなりの準備や知識も必要な山だと思います。
誤った状況選択による遭難を防ぐためにも、アプリから登山届を提出できるというのは素晴らしいと思います。
少なくとも、登る前にルートの確認をするわけですから。
ルート選択に、自分の指名や年齢、大まかな住まいを入力して5分とかからず提出できるので、利用しない理由はないです。
ARフラッグで記念撮影
このアプリ、iOS専用になるのですが、残念ながらiPadでは動作保証されていません。私、スマホはアンドロイドなんですよ。
私の環境(iPad mini)では、このARフラッグだけはうまく動作しませんでした。フラッグは表示されるものの、AR/Objectの切り替えボタンが表示されません。
まぁ写真は一眼レフで撮影するので個人的には気にならないのですが。
実際、片手に収まらないiPadを持ったままフラフラ歩くのも怖いので無理に対応しなくてもよいかもしれないですね。
アプリのインストール特典
オリジナルボトル水&全12種の限定缶バッチ
どちらも数量限定ですが、オリジナルボトル水はアプリ内の引換券でBASE877で交換してもらいました。
交換チケット関連は地図画面右側の人型アイコンをタップして下の方へスクロールするとあります。
オリジナルボトル水の中身は筑波山の湧き水、ではなく、残念ながら新潟・南魚沼の水らしいです。タダだから文句言っちゃいけないですね。
缶バッチは位置情報、Bluetooth、通知を許可させた状態で指定されたコースを歩くと、ルートの数字が紫色に変化して、対象のバッチと交換が可能です。
サイトにも書かれていませんが、アプリ内課金を通じてこの活動を支援すると、ハートマークの缶バッチももらえます。
支援すると、ページ上部にハートマークがつきます。
Trail Badgeについては後述します。
日帰り温泉の割引
すみません。まだ利用していないです。
こどもと登ると、どうしても直行直帰になりがちです。
Trail Badgeがなかなか手に入らない
公式サイトにもある通り、アプリリリースから間もないことと実証実験を兼ねていることから、不具合というほどではないのですが、コースを通ってもTrail Badgeに変化がないことがありますね。私の場合は、3の迎場コースと9の山頂連絡路がうまく動作しませんでした。男体山、女体山ふたつの山頂も、動作するまで時間がかかりました。
これに関しては、ちょっと仕方ない気がしています。
おそらくBluetoothが反応するポイントがルート上に設置されているのですが(なんとなく場所も見当がつきます)、サッと通り過ぎると反応しきれないのではないでしょうか。
とはいえ、このアプリはあくまで登山アプリであり、位置ゲームではないので、登山道で意味もなく立ち止まったり、スマホ画面を見ながらウロウロするべきではないですよね。
チケットが貰えなくても、引換所でその旨を伝えれば缶バッチは貰えます。
筑波山に行きましたの回数がカウントされない
これ、おそらく登山届の提出と連動しているのではないかと勝手に推測しているのですが、届け出を提出しても、実際登っても、カウントされませんでしたね。
ちょっと残念。
BASE 877で買った紙地図が良い
BASE 877の場所はアプリの地図で確認できます。
アプリのアンケートに答えて、Mount Tsukuba Trail Map Premiumを頂いてきました。娘も欲しがっていたので取り合いになると嫌だからもう一つ購入。500円。
サイズはB2で耐水性のあるユポ紙です。縮尺は1:12,500。
コース上の見どころ、トイレや駐車場情報などをおさえつつ、等高線もクッキリ見やすい。バランスが絶妙ですよね。おまけに、宝篋山のコースマップや自然ガイドもついています。
お土産用品ではなく、実用品だと思います。
ちなみに、基本はアプリの地図と同じものですが、Mount Tsukuba Trail Map Premiumの方が少し情報量も多く、精度もやや高いです。
アプリも便利なのですが、バッテリーは大切なので紙の地図もあった方が良いですね。
今まで使っていた地図は1:25,000で、Mount Tsukuba Trail Mapで言うと8のルートが途中で切れてしまう感じだったので嬉しいです。
最後に
山登りというのは、趣味としてはちょっと難しい部分があるんですよね。
私はプライベートでも結構いろいろな趣味を人に勧めるのですが、登山というのは失敗がすなわち取り返しのつかないケガや最悪の事態を招くこともあって、自分から人に勧めたことはありませんでした。でも、やっぱり登ってみると楽しいじゃないですか。登山という経験は、間違いなくそれ以外の活動にも良い意味で影響すると思っているんです。
そういう、モヤモヤした気持ちがあって、今までこのサイトでも登山については直接触れてこなかったのですが、今回、こういった前向きな活動を知って記事を書いてみました。
むやみやたらに山登りを勧めるわけでもなく、だからと言ってリスクばかりを取り上げるわけでもなく、オシャレに安全確保のコストを下げていく活動には心から共感します。
これからも登山道、サイン(標識)などの整備などの活動をしていくというお話もうかがったので、私も定期的に筑波山登山を楽しみたいと思います。