前回の記事で書いたとおり、メルカリコンサート写真部門の受賞賞品としてinstax mini Linkを頂いたので、早速重さを量ってみよう。ついでに簡単なレビューも。
目次
instax mini Linkって何?
そもそもinstax mini Linkって何?というお話なのだが、簡単に言ってしまうとスマホで撮った写真をチェキプリントできるガジェットである。
外観はこんな感じ。右側面に少し開いているところからMicro USB Type-Bで充電ができる。
満充電で100プリント可能らしい。
Type-Bの製品はだいぶ減ってきているので、欲を言えばType-Cが良かった。
スマホと専用アプリでBluetooth接続すれば一枚約12秒でプリント可能。
以下、主要スペック
記録方式 | 有機ELによる3色露光方式 |
フィルムサイズ | 86mm×54mm |
プリント画面サイズ | 62mm×46mm |
プリント画素数 | 800×600ドット |
プリント解像度 | 12.5 ドット / mm(318dpi、80μmドットピッチ) |
プリント階調 | RGB各色256階調 |
本体外形寸法 | 90.3mm×34.6mm×124.5mm(突起部除く) |
本体質量 | 209g(フィルム別) |
インターフェース | 準拠規格:Bluetooth Ver.4.2(BLE) |
プリント可能画像フォーマット | JPEG、PNG、HEIF |
画質はどうなの?
十分、というか、結構すごい。
ネット上の評価だとあまり良くないけど、これには理由がある。
スペック表を見る限り、800×600ドットということで48万ドット。
何千万画素、という数字に慣れていると戸惑うかもしれないが、カメラの画素数(ピクセル)とドット、という単位の意味するところは厳密には違う。
そもそも、このinstax mini Linkはカメラではなく、プリンターなのだ。
考え方としては、62mm×46mmのプリント範囲に800×600個の点があるということ。
タテは800/62mm≒1mmに12.9個、ヨコは600/46mm≒1mmに13.0個の点がある。
プリント解像度の12.5 ドット / mm(318dpi、80μmドットピッチ)とはこういうことだ。
ちなみに、お店で写真プリントしてもらうときの解像度がだいたい300dpi程度なので、解像度だけで言ったらお店でプリントしてもらう写真と同程度の数値。
では、どうして画質が良くないと言われるのか。
色再現はあまりよくない
ネットの評価で画質はあまり良くないと言われているinstax mini Link。
原因はおそらく、この色再現によるものだと思われる。
製品の性質上、スマホの画面とプリントされたものを見比べてしまうことになるのだけど、だいぶ違った色になってしまう。
彩度が低めで露出はプラス気味といったところだろうか。やや青みが強いようにも見える。
簡単に言うと、色あせた写真風。
このあたりの再現性に対する好みが分かれるといったところだろう。
個人的には、このサイズのプリントで忠実な色再現をされるよりは、これくらい尖った色表現のほうが面白いと思うのだが。
プリント画面のアスペクト比
個人的にちょっと残念なのがプリント画面のアスペクト比だ。
一般的な写真がL(標準サイズ)で89mm×127mm、1:1.43程度。
instax mini Linkは62mm×46mmで、1:1.35程度。
つまり、アスペクト比によっては長辺が思いの外、見切れる。
ちょっと小話をすると、一般的なデジタル一眼レフのアスペクト比は3:2。コンパクトデジカメは4:3のことが多い。スマホは4:3あるいは16:9が多いだろうか。
私は基本的にスマホのカメラはあまり使わず、一眼レフで撮った写真をスマホに取り込んでいることが多いので、ダメージがでかい。
まぁ、今どきInstagramの1:1とか、モニターや動画向けの16:9がかなり一般的になっているので、目的に合わせて選択していくしか無いのだが。
実際に使ってみよう
専用の富士フイルム インスタントフィルム instax miniを裏ぶたを開いて挿入し、フタを閉めると自動的に黒いプラスチックフィルムが排出される。これはフィルムの感光を防ぐためのもの。
なので、この操作以降はフィルムを使い切るまで開けてはいけない。
専用アプリでBluetooth接続し、早速受賞した写真をプリントしてみた。
早い!スワイプ操作でプリントできるのだが、本当に指の動きに合わせて写真が出てきたみたい。
じわじわと色が浮かび上がってくる感じが今では手に入らないポラロイドみたいで懐かしい。
色調など、一切いじらないでプリントしてみたもの。
実際の写真と比べてみると、色再現はイマイチなものの、これはこれでいい味だと思うべきだろう。
赤みが弱く、全体的に青っぽいところはFUJIFILMらしいといえばFUJIFILMらしい。
重さも量る
本体重量は208.5g。
ポケットに入れるには大きいが、カバンに入れて苦になる重さではないし、スマホで撮った写真をデータではなく現物にしてプレゼントできたりするのは楽しい。
専用フィルムは未使用の状態で37.3g。
フィルムは基本的に高温多湿を避けて、空気に触れないほうが良いと思うので、使う直前までは袋から出さないでおいたほうが良いだろう。